矯正治療の方法の一つである「マウスピース矯正」では、治療中に痛みが生じるのではないかという意見が良く挙げられます。
実際にマウスピース矯正で生じる痛みの原因や対処法について確認していきましょう。
マウスピース矯正では非金属の素材によって、歯を動かすために持続的に力をかけ続けます。そのため矯正治療に痛みが伴うこともあります。
継続的に歯に力が加わることで鈍い痛みが生じたり、マウスピース自体が歯の粘膜や歯茎にあたることでも痛みが生じたりします。また、マウスピースは12週間ごとに交換するのが矯正治療中のポイントであり、新しいマウスピースに交換することで新たに痛みや違和感が生じることもあります。
マウスピース矯正で生じる痛みは時間と共に慣れたり和らいだりしますが、痛みが1週間たっても収まらない場合には、矯正治療以外で別の原因も考えられるため新たに歯科医の診断が必要です。
マウスピース矯正はマウスピースを1日20時間以上装着しないと効果が出ませんが、あまりに痛みが強くて耐えられない場合は、一度マウスピースを外して再び装着しなおしてみましょう。痛み止めを服用すると、マウスピースを付けたまま痛みに対処できます。
また、作ったマウスピースの鋭利な部分をやすりなどで削って丸みを持たせることでも、痛みを和らげることができます。ただし削り過ぎるとマウスピースの効果が発揮されないため、担当医師の指示を仰ぎましょう。
虫歯や歯周病が原因で矯正治療中に痛みが生じることもありますから、口の中に疾患がないか歯科医に診てもらうことも大切です。
矯正治療では、歯の移動によって歯根膜の伸び縮みが発生し、この際にどうしても痛みを伴います。マウスピースではワイヤー矯正よりも痛みが生じにくいものの、歯を動かす際の痛みは避けられません。
ただし痛みが生じるのは歯が動いている=矯正がしっかりできている証拠ですから、上手く痛みと付き合っていきましょう。
ただし痛みの強さが矯正治療の効果に直結するわけではないため、あまりに痛みが酷ければ歯科医に相談してください。