だんだんと普及しつつあるアライナー矯正(マウスピース矯正)。効果の程度や留意点などの実情を紹介します。
装置が目立たないため見た目を気にせず矯正でき、費用も抑えられるアライナー矯正(マウスピース矯正)。気軽に矯正を始められることもあり、多くの人が利用するようになりました。
しかし実は、アライナー矯正は「日本矯正歯科学会」から警鐘が鳴らされています。
第一の理由は、成功率が決して高いわけではないからです。厳密に言うと、「マウスピースの装着時間によって効果が違ってくる」ため。食事中などに簡単に取り外せるというメリットは、逆に、治療の効果が患者の協力度に大きく左右されるというデメリットにもつながります。
また、適応症例が限られるという特徴もあり、どんな症例でも効果が得られるわけではありません(比較的軽微な症例のみに適応)。
さらに日本矯正歯科学会は、アライナー矯正について以下のような留意点も挙げています。
このように、日本矯正歯科学会は「アライナー矯正が適応かどうかを見極めること自体かなりの経験を要する」として、警鐘を鳴らしています。
実際、「7年経っても治らない」「追加料金を請求された」など、不適切なアライナー矯正治療に関する相談も少なからず寄せられているようです。
たしかに、アライナー矯正には、日本矯正歯科学会が挙げているような留意点もあります。世界的に実績を伸ばしているインビザラインも、一方ではクレームが多いそうです。
ただ、「費用が安くて手軽にできる」「治療中の審美性が高い」といったメリットがあることも確か。アライナー矯正は時代のニーズにマッチしており、多くの人から選ばれるのもよくわかります。また、改善途中なので、今後上のような留意点が払拭されていくことも期待できるでしょう。
アライナー矯正を考えている方は、メリットも留意点もきちんと把握したうえで、歯科医師とよく話し合って治療に臨むようにしてください。
アライナー矯正を始めるなら、メリットだけでなく留意点があることも知っておくのが大事だね。
自分のニーズに合った矯正治療かどうかをきちんと考え、納得してから始めよう!