マウスピース矯正を行っている最中に、「リファインメント」と呼ばれる工程を挟むことがあります。リファインメントとは、英語で「改良」「改善」を意味する言葉。リファインメントの必要性や内容を見ていきましょう。
リファインメントとは、矯正治療を進めていくにあたって、より美しく健康な歯並びに整えるためにマウスピースを追加する工程のことを言います。
しっかりマウスピースを装着し続けていたとしても、治療を進めていくと歯の動きに誤差が出てくることが珍しくありません。この誤差を修正するのがリファインメントの役割です。
リファインメントを行う場合には、再び歯列のデータを取って、初回の治療計画では足りなかった部分や、治療計画とのズレが生じている部分を確認します。その後新たに治療計画を追加して、追加のマウスピースを発注していきます。
マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べると歯を動かすスピードが遅く、適応できる範囲も少ないのが特徴。そのためマウスピース矯正ではリファインメントの必要性がどうしても出てきてしまうのです。
規定通りに装着していても、マウスピースの矯正力がすべて歯に伝わるわけではありません。歯の動きの速度が必ずしも早くないマウスピースでは、リファインメントが必要になるケースが多いのです。
もちろん高確率であるというだけで、リファインメントを必要としない人もいます。
マウスピース矯正で行われるリファインメントは、平均2~3回程度とされています。追加で必要とされるマウスピースは、1回につき15~30枚程度です。ただし体質やケースによっては、何度も修正が必要になることもあります。
リファインメントが必要となるタイミングは、当初の計画と比べて歯の動きが異なると確認されたときです。医師に歯の調子を確認してもらいながら、医師が「修正が必要」だと判断した場合に追加のマウスピースを入れていきます。
リファインメントが必要だと判断されるタイミングは人それぞれで異なります。
リファインメントを行うと治療期間が長くなるのではないかと不安に思う人もいるかもしれませんが、基本的に矯正治療の計画を立てる最初の段階で、リファインメントを行う期間も含めてプランを立てています。
例えば1回のリファインメントが入ると予想される場合は、完了まで最低でも半年から1年程度はかかるとされています。
マウスピースの矯正に誤差はつきものと考えられていることが多いから、ほとんどの場合はリファインメントを行う前提で計画が立てられているよ。
リファインメントをしないケースはかなり低確率。綺麗で健康な歯にするためにもリファインメントは必要な工程なんだ。